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another storys
第12章 Restart【Cross roads】

男の子の名前を考えたとき、俺は『大翔(ひろと)』を候補にしたけど、響子は俺の名前の一文字が欲しいといって、結局間を取って『誠大(まさひろ)』とした。
そして2年後、2人目の妊娠が判り、定期健診から帰った響子が俺に言った。
「来週、再検診になったんだけど、結果が出たら御主人も一緒に来て欲しいって言われたんだけど、仕事、抜けられる?」
「何?なんか子供に問題あったの?」
「わかんないんだけど…産科じゃなくて、婦人科の方受診しろって言われて…子宮筋腫があるのは前から分かってるんだけど…それが赤ちゃんに影響あるとかなのかも…」
不安そうにつぶやく響子に、
「ま、素人が悩んだってしょうがない。来週検診行けばはっきりすんだろ?」
ポンと響子の肩を叩いて、その会話は終わった。
翌週婦人科の検診を受けて、その結果が出たといわれ、仕事を中抜けして病院に行った。俺たちに告げられたのは…
響子の乳がん。
ステージⅡというやつで。
詳しく説明されたけど、細かいことは全然頭に入ってこなかった。ただ、一つだけ理解できたのは、
「手術するなら早い方がいい。でも、妊娠を継続するなら手術ができないから、母体か子供かどちらかを選べ」
ということだった。
そして2年後、2人目の妊娠が判り、定期健診から帰った響子が俺に言った。
「来週、再検診になったんだけど、結果が出たら御主人も一緒に来て欲しいって言われたんだけど、仕事、抜けられる?」
「何?なんか子供に問題あったの?」
「わかんないんだけど…産科じゃなくて、婦人科の方受診しろって言われて…子宮筋腫があるのは前から分かってるんだけど…それが赤ちゃんに影響あるとかなのかも…」
不安そうにつぶやく響子に、
「ま、素人が悩んだってしょうがない。来週検診行けばはっきりすんだろ?」
ポンと響子の肩を叩いて、その会話は終わった。
翌週婦人科の検診を受けて、その結果が出たといわれ、仕事を中抜けして病院に行った。俺たちに告げられたのは…
響子の乳がん。
ステージⅡというやつで。
詳しく説明されたけど、細かいことは全然頭に入ってこなかった。ただ、一つだけ理解できたのは、
「手術するなら早い方がいい。でも、妊娠を継続するなら手術ができないから、母体か子供かどちらかを選べ」
ということだった。

