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第7章 指輪。

「ねぇ、礼人……」



美月の長い髪までが俺の体に巻きついてくる。
今まで美月から逃げてきた罰なのだろうか。
目の前にいる美月は俺が知っている美月ではない。
もう別人の……人。



「結婚…してくれるよね？」



「え？」



「こんな私と結婚してくれる人はもう誰にもいない。礼人しかいないの、お願い……」



「いや、でもっ……」



結婚だけはできない。
結婚したら……二度と未亜と愛を誓うことができなくなる。
そして未亜に辛い思いをさせるだけだ。



「じゃあ、未亜に言うわ。あの日のこと。礼人と私のこと。そして未亜のせいだってことも……」