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ハツコイ♥アゲイン
第8章 溺れるほど、夢中
……普通の会話の節々に
いちいちキュンとさせるワードを織り込ませるんだから、ほんと堪らない。
「……私は
1番最初に買った、キーネックのTシャツが好き」
「どれ?」
「ブラックのラインが入ったシンプルなやつ。
今私が持ってる」
「あぁ、悪い」
歩道の脇で止まった陽向が、私の腕からブランド袋を持ち上げた。
その左腕に付けられたスポーツタイプの腕時計が、18時を指している。
お昼を食べてからノンストップで買い物してたんだ。
……あっという間だったな。
ずっと笑ってたし、ほんと一瞬だった。
「陽向は、スタイルが抜群にいいから。
ベーシックなタイプの方が似合うし、カッコイイよ」
「………!」
「今日買った服も靴も帽子も、ハズレなし!
全部陽向の為に作られたものだと思う!」
1人で大きく頷きながら、陽向に向けてピースサインを披露した。
「彼女の私が言うんだから間違いないっ」
最高。
陽向、最高なデートだったよ。
何もかもが大満足だ。
本っ当に楽しかった!

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