この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ハツコイ♥アゲイン
第6章 魔法の言葉
「……いま、どこに住んでるの?
出向だしホテル住まいとか?」
やだな。
私ばっかり質問してるんだけど。
「べ、別にいいよ!
答えたくないなら無理しなくていい」
「……なんだよ無理って。
会社支給のマンスリーマンション借りてる。
ここ左折して真っ直ぐ進んだところ」
「え、そ、そうなの? じゃあこの辺で…」
「今日は実家帰るから」
「あ、そうなんだ、それなら仕方ないけど駅まで一緒…」
「胡桃」
早口で喋る私の言葉を遮って、陽向が足を止めた。
「お前、ちょっと落ち着け」
「………」
「さっきからなに焦ってんだよ」
……見抜かれてる。
恥ずかしくて目を合わせられない。
ほんとどうにかしてよ、この胸のドキドキ。
「ちょっと来い」
「………!」
ちょうど駅のロータリーに差し掛かったところで
時計台の周りを囲む花壇の淵に、陽向が腰を掛けた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


