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×アリエナイカノジョ×
第2章 この一コマ
【紗英 View】
「うーん………」
「………」
「うぅ…む………」
「………」
隣でずっと唸っている小麦色の美少女が居る。
「う、うぅん………」
「………………」
最初は話し掛けていた。
それでも返事は無く、ずっとこんな感じ。
仕方ないので、大人しく歩いていた。
「うーん……はぁ………」
眉を寄せて、悩んでるような表情を見せている。
美穂ちゃんは元気な表情の方が似合っているのに勿体ない。
段々と心配になってくる。
そうなると、苦しそうな表情をしているように見えなくもない。
チラチラと横目で様子を窺うと、時々お腹に手を当てているようにも見える。
「………あ」
分かったかもしれない。
確かに言いにくいのは分かる。
ここは紗英から言ってあげた方が、言いやすいかもしれない。
「…うぅ…ん……」
「…美穂ちゃん……お便秘…辛いよねぇ…」
ニコッと微笑みながら言えば、何故か無言で叩かれた。

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